JGCという謎の用語を解説 ~JALの上級会員制度~

JAL

普段飛行機に乗らない方や最近飛行機に乗り出した人、そこそこ飛行機には乗るけれども知らない人も多いかもしれません。JGCという言葉です。

搭乗待合室で飛行機に搭乗するのを待っているとまず最初に案内されるのが二歳以下の小さなお子様連れの方、またお手伝いが必要な方です。その次にダイヤモンド会員とかエメラルド会員など上級会員の方が案内されます。ダイヤモンドとか言われるといかにも飛行機にバンバン乗ってる上級会員のイメージが付きますが、その中で「スーパーフライヤーズカード会員様」とか「JALグローバルクラブカード会員様」とか一見イメージがつきにくいものがあります。この「JALグローバルクラブ」こそ今回解説するJGCです。

JALホームページより引用

JGCとは

JGCは、JALのエリートステータスの一つです。JALのステータスでは、通常年間の搭乗実績を元にステータスを決定するのですが、このJGCはJALカードのJGCカードを保有している限りステータスが継続する制度になっています。つまり、一度JGCに入ってしまえば年会費を払い続ける限り飛行機に一度も乗らなくてもステータスが維持されます。

”https://www.jal.co.jp/jalmile/jgc/″

JGCのメリット

JGCというのはJALカードの種類の一つでございまして、上級会員と同じようなサービスやJGC専用の会員サービスを受けられる会員システムでございます。

主なメリットとしては以上のものがあります。

  • 専用のチェックインカウンター
  • 専用の保安検査場
  • 専用のラウンジ
  • 座席指定時の指定可能範囲拡大
  • 優先搭乗資格

私事で恐縮ですが、私なんごくは待つのが非常に苦手でございます。地方空港ならまだしも羽田空港や成田空港などの都市の大規模な常に混雑している空港では、チェックインに数十分あるいは荷物を預けるのに数十分かかってしまいます。それから保安検査場を通過するのに数十分とかかってしまうことが多いですよね。前のイきったサラリーマンがあたふたしていたり、飛行機に慣れていないおじさんがえっちらこっちらしているのを見るだけでイライラしてしまいます。一回の搭乗では30分もかからないかもしれませんが、このロス時間が何十回・何百回・何千回と重なると、人生の貴重な時間なのに待つだけで終わってしまいます。JGCなら、それが数分で片付いてしまうわけです。

さて、ロスした時間を取り返すと、その時間をどうやって過ごすか問題です。登場前のベンチでゆっくりするのもいいですが、その時間は有効活用しましょう。JALではJGCを含めた上級会員は専用のラウンジを利用することができます。ラウンジではアルコール飲料を含めたドリンク提供もあります。また、ソファーの席やデスクスペースもありますから、空いた時間リラックスするもよし、お仕事するもよし待ち時間の時間の使い方が広がります。

さて、飛行機に乗ろうかという時座席を気にする人が多いですよね。トイレが近いから通路側がいい、窓の景色を眺めたい、あるいは仕事に集中したいから窓側がいいなどあるでしょう。まあ真ん中の座席を好き好んで指定する人はあまりいらっしゃらないかと思いますが、上級会員なら事前に指定できる座席が通常よりも多いんです。中でも重要なのが、機体の前方の座席を指定できること。飛行機の出入り口は大抵の場合前方左側のドアですから、前の座席のほうが早く降機できます。なので、飛行機から降りる時、このロスタイムもカットすることができます。なんてお得!JGC!!

せっかく座席指定で前方座席を選んでも、平等に時間がかかるのは預けた手荷物のピックアップでございます。JGCでは、手荷物の引き渡しタグに優先する符号がつけられるので、一般客よりも優先的に早くターンテーブルに乗ってくるのですが、それすら惜しい人はすべて機内持ち込みですまそうという人もいるでしょう。そこであるのが、座席上の棚(オーバーヘッドコンパートメントとか色々呼び方があります)がいっぱいという状態です。CAさんががんばって他の棚に入れてはくれますが、自分の座席から遠かったりすると、いくら前の座席でも降りるのが遅くなってしまいます。優先搭乗があれば、一般よりも先に飛行機の中に入れるので、上の棚が一杯になるかもという心配がありません。

このように、上級会員では、主に時間面で多大なメリットを享受することができるのであります。

JGCをゲットするための条件

JGCをゲットするためには2つの方法があります。まずJALのクレジットカードであるJALカードを発行しておきましょう。JGCはこのJALカードの券種の一つですから、少なくともCLUB-Aカードを発行しておくと、JGCに切り替える際、審査が通りやすくなると思われます。次に、JGCに入会するためにはJALの上級会員制度「JMBサファイア」になる必要があります。このJMBサファイア会員になるには1~12月の年間のうちに次のどちらかを達成しなければなりません。

  • 50,000FLY ONポイント(うちJALグループ便25,000FLY ONポイント)以上
  • 50回(うちJALグループ便25回)以上かつ15,000FLY ONポイント以上

ここで、見慣れない言葉が出てきましたね。「FLY ONポイント」とは、マイルとは別に積算される要するに「JALにどれだけの距離を乗ってどれだけお金を落としてくれたか」を数値化したものです。マイルと同じく「飛行距離」・「搭乗クラス」・「購入運賃の種類」などで決まります。このサイトではFOPと省略して記載します。FOPは毎年1月にリセットされます。1~12月の間の搭乗実績のカウントだと思うとわかりやすいかなと思います。

JGC修行について

JGCになるためにJMBサファイア会員に意図的になろうとすることを修行すると言う人がいます。本来ステータスというのはよく利用する機会があるから優待してあげようというものですが、そのステータスを目指して飛行機に意図的に乗るという行為です。たいして目的地もないにもかかわらず、飛行機に乗り続けなければならないことから修行すると名前がついたわけですね。

今回は、JMBサファイアになるために行う2つの修行方法を見ていきましょう。

FOP修行

FOPを50000FOP貯めて解脱する修行方法です。海外旅行など、長距離をビジネスやファーストクラスに乗るなどで一気に稼ぐことができる反面、金銭面では回数修行に若干不利なことがあります。

メリット

キャンペーン等でFOPがプレゼントされることがある

JALでは頻繁にFOPのキャンペーンを開催しています。代表的なのが、JALカードでの毎年初回搭乗時に5000FOPが加算されるキャンペーンを行っていますから実質45000FOPで解脱できます。また、路線によってはFOP増額加算キャンペーンがあります。

長距離路線を上級クラスに乗ることで、一気に楽に修行できる

FOPは日本国内線やアジア各地の路線には他の地域よりも距離に対してFOPが溜まりやすいように設定されています。これを利用してシンガポールなどアジア路線にビジネスクラス等の上位クラスで搭乗すると一気にFOPを稼ぐことができます。さらに、ビジネスクラス利用なので圧倒的に楽に修行することができます。

目的地をいろいろなところが選べるので観光や旅行目的でも修行できる

回数修行とは違い、日本国内外様々な路線を選択できる余地があります。楽しみながら修行できるのもFOP修行の魅力の一つでしょう。

デメリット

複雑なFOPの計算方法で計算して計画する必要がある

FOPの計算方法は多岐にわたります。

  • 飛行距離のマイル数
  • 日本国内or東南アジアかそれ以外か
  • 搭乗クラス
  • 購入した搭乗券の運賃種別
  • キャンペーン対象か否か

これらをすべて含めた運賃計算を行う必要があります。JALでは以下のようなFOP計算機があるのですが一つ一つ計算していかなければならない点があるので正直めんどくさいですね。

”https://www.jal.co.jp/cgi-bin/jal/milesearch/save/flt_mile_save.cgi″

回数修行

FOPに関係なく、搭乗回数で修行するものです。沖縄本島と離島を結ぶ便や九州・関西の中での短距離路線を効率的に廻ることで、短期間で解脱することができます。

メリット

乗った回数なのでめんどうなFOP計算をしなくてもいい

ズバリ乗った回数だけです。一応15000FOPも達成する必要がありますが50回も乗るのでよほどのことがない限る達成します。

移動距離が短いので計画が楽

移動距離がありません。はっきり言って同じ路線の往復を何十回とすることになるので、ホテルの手配なども簡単だと思います。

金銭的にFOPより安く済むことが多い

短距離の路線を集中的に乗ることになるので、安くなることが多いです。また、搭乗クラスも普通席のみに絞り、なおかつ先得で乗り続ければ金銭面でもメリットがあります。

デメリット

同じところの往復なので楽しくない

同じところの往復になるので楽しくありません。同じ光景同じ空港、まさに修行ですね…

同じ飛行機の折り返しであることが多いので、同じCAさんと一日中同じ空間で過ごすことになる

機内も同じです。怪しい男です。

一つの便が遅延・欠航すると計画がすべてオシャカになる

同じ機材の往復便であることが多いので、一つ遅延が生じると芋づる式に遅延していきます。最悪帰りの便に乗り継ぎができなくなってしまったりすることもあります。

どちらを選ぶべきか

個人的には、計画することに楽しさを覚える人間なのでFOP修行一択でした。色んな所に行きたいし、海外も選択肢に入るのがいいところだと思います。

ということで、このブログでは主にFOP修行についてこの2018年より掲載していきたいと思います。

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